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XR Kaigi 2025 セッション登壇の裏話

複数人で登壇するときに、どう一貫性を保つのか。

2025年12月2日、XR Kaigi 2025でNUMAとしてセッション登壇しました!当日のセッションの様子はNUMAの記事や、YouTubeアーカイブがあるので、ぜひこちらをご覧ください 👍

この記事はIwaken Lab. Advent Calendar 2025 5日目の記事です。

さて、ここではセッションの裏話を書いていこうかなと思います。

セッションは45分間

せっかくいただいたセッション枠を、無駄話で終えるわけにはいきません。何を話すべきか、熟考しました。しかしその時間は45分です。自分1人にとってはかなり長い時間でした。なので、話す内容以上に、どう45分間を構成するかということを考え始めます。

45分間喋り倒すというのも選択肢のうちの1つでしたが、NUMAというのはコミュニティです。コミュニティの代表者が見ている世界がそのコミュニティの全てではないですから、他の人にも喋ってもらうことにしました。自分が所属している Iwaken Lab. でも同じように、様々な学生が1つのセッション枠で話していましたね。学生が主役という観点もありそうです。


Iwaken Lab.

さて、そうと決まれば登壇希望者を募らなければいけません。しかも、登壇者数が確定しないことには1人あたりの喋る時間も確定しませんから、募集もちょっと難しいです。集まらなくても、集まりすぎても困る。

どうしようかなぁ、と考えながら募集していたら、案外ちょうどよく、あっという間に集まりました。結果、当日は自分含め3人で登壇することになりました。元KAIT VR運営立て直し、現UT-virtual渉外ケモナーのtwilight_nolyと、山形大学VR部副代表兼合同会社CEOのまーしゅです。どちらも、サークル運営については一家言ありそうですし、何より話すのに手慣れていそうで安心しました。まぁ、twilight_nolyは「俺こういう発表したことないんだけど〜〜〜」と言っていましたが問答無用ですね 👍


twilight_noly

人数が決まった以上、時間構成です。どうやら「45分の内、5分をQ&Aとして使ってほしい」ということらしく、そうなると均等に分配して1人13分ぐらいです。おお、もうこれはちょっと長めのLTですね。困難は分割せよとはこういうことか……。なんだかんだ、本番で喋るときは練習より時間がかかってしまうものです、緊張もしますしね。なので、「本当は13分くらいなんだけど、10分くらいのスライドを作ろうか」と各位に伝達しました。

セッションとしての一貫性

とはいえ、登壇時間に完璧に合わせたスライドを作ったとしても、内容が3人バラバラなら、イマイチですね。ということで、セッション全体としての一貫性を保つため、どういう構成にしようか、やっぱり悩み始めました。

ここはかなり苦労しましたね、そもそも3人バラバラに話すのではなくて、1つのスライドを3人で代わる代わる話していくというスタイルや、ほとんどアドリブでテーマについて鼎談するスタイル、といった構成も検討しました。こちらの案のほうが、一貫性を保ちやすそうな気がします。

しかし、この時点で既にセッション1か月前。締切まで残り3週間程度でした。個人作業の時間を増やしつつ、かつセッションとしての質を担保し、イレギュラーを少なくするためには、3人それぞれの話したいこと・得意なことについて話すのが良いだろうと結論づけました。

となると決めるべきことは最初に戻ってきます。セッション全体として、3人の話す内容に一貫性を持たせるには? これが一番の大きな課題でありました。実際にセッションを聞いた人には、3人が話した内容の一貫性がなんとなくわかってくれているのではないかと思います。

ときに、ディレクションとは、何か一貫性を押し付けるような形で成果を為すのではなく、互いのコミュニケーションの中で互いを活かし、最善のものを目指すものだと思っています。

今回、セッションのディレクションにおいては、まず各位が得意そうな内容について話を打診しました。3人の中では、twilight_nolyはVRChatに深く潜っていますし、何より楽しそうにしていましたから、VRChatについて話さないかと打診しました。まーしゅは運営に真剣で、サークルのための合同会社まで建てるほどです。自分がNUMAについて話すとするのであれば、まーしゅには1サークルの立場として話してほしいなぁと思いました。VRChat、サークル、NUMAという3つの話題は、お互いに深く関わり合っていますし、うまくいきそうな気がしてきました。

そうして、1週間後に一緒に作業会としてスライドを作り始めました。それまでになんとなくどんなことについて書くかを考えてもらったのもあり、順調に進んだーーー、というわけはなく。まぁ大体作業会の時間直前から考え始めますよね。自分もそうでした。

そういうわけで、一緒に作り始めたわけですが、ここで良いことを思いつきました。先日の大学の講義で、ある会社さんが自社のテーマカラーをスライドのアクセントカラーに使っていたのです。これをそのまま使おうというわけです。NUMAのカラーはとても目を引き、赤文字はアクセントカラーとして最適です。このため、この作業会のタイミングで、全員のスライドテーマを合わせました。Google Slidesは便利ですね、すぐテーマを一致させることができます。これにより、視覚上の一貫性を保てたと思います。


NUMAのロゴ

また、自分はスライド構成として、各ページのタイトル、大雑把な構成だけ考えておきました。これを各位に「こんな感じで話す予定だよ〜〜〜」と共有することで、大きなズレ・話す内容の重複が起きないようにしました。そして、各位にどんなことを話す予定なのか、改めて聞き直しました。そうすると、twilight_nolyが「VRChat」というよりかは、「VRChatやサークル、コミュニティに共通する、つながりの重要性」について話そうとしていることに気づきました。この段階で、新しくセッションの一貫性を練り直しました。自分の登壇は最後であり、彼らの登壇を受けた登壇でなければなりません。各位の登壇に合わせた登壇になるように、改めてスライドの構成を考え直し始めました。

次回の作業会では大体終わらせるようにお願いしていました。修正にあと1週間と考えても、まぁギリギリのスケジュールですよね。自分の方は、しっかり自身の想定通り大体のスライドを完成させておき、後は画像(締め切り直前のイベントの画像)の挿入や細かい修正で済むようにしておきました。皆優秀で、ほとんど完成させてきてくれました。予定通り、細かい修正に1週間ほど費やし、無事締め切りに間に合うようにスライド提出をすることができたと思います。

実際どうだったのかは、スライド動画で見られるものの通りです。良い一貫性が感じられれば嬉しいですね。

おわりに

来年のXR Kaigi 2026では、出展したいなぁと思っています。絶対楽しい。それまでにNUMAの基盤を整えつつ、拡大もしていきたいですね。

NUMAについて興味を持たれた方いれば、ぜひNUMAの紹介資料を見てみてください。一緒にXR界隈を盛り上げていきましょう。

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